ロック私小説「メジャーを追い越せインディーズ!2」第39話
『ネタにされた英文法(4)』
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いずれ
英語で詞を書こうと思っていたし
英語の曲が大好き...
そして
英語そのものの響きに
全力で惹かれ続けていたから
英語の勉強だけは
常にしていた
ただ
彼の場合
それはもはや
勉強ではない
ある種の修行に近かった
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まず半年間
アメリカの典型的なビジネスマンの一日
というCDを聴きまくった
カルチャーショックどころか
ショック受けようがないくらい
なに言ってんだかわからない...
そのうえ
とてつもなく大きい
睡魔の波が
彼を襲ってくる
でも
眠気対策のために
電車で立って聴くようにしてから
なんとなく意味が分かるようになってきた
彼の語学力では
聞き取れたことを正確に単語に書き取ることは
不可能に近かったが
聴いたCDを書き取り
英英辞典でチェックしていくうちに
語彙が増えていったように思われた
そして
百科事典のような分厚い英英辞典を
ひたすら書き取り
音読しまくった
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一年くらい
英語を英語のまま
勉強して行ったが
二年目は
方向転換
なにしろ
学校英語を
習ってないものだから
文法というのが
まったく
分からない...
だから
方向転換
例文に沿って
英文法を
暗記して行くという方法で
例文を
約2000文
インプットする
暗記が語学の弊害になる
と唱える
学者も多いが
そんなことは
どうでもいい
やるか
やらないか
中途半端にやった失敗は
失敗にしか成らないが
全力でやった失敗は
宝物になる...
とにかく
やってみようと思った
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一文につき
80回繰り返して
暗記するもんだから
気力よりも
まず
のどが痛くなった
扁桃腺が
腫れた
風邪でもないのに...
唄うたいなのに...
それだけ
日本語とは使う筋肉が
違うということなのだろう
80×2000
という数字...
朝は4時半に起きて
音楽制作に使っているLogicに
英語のCDをオーディオファイルとして
トラックを作り
息継ぎごとに
マーカーを打って
何回も
何回も
ネイティブスピーカーと
声がピッタリ重なるまで
繰り返し発音し
頭に叩き込んだ
歩いてるときはiPodに入れた
英語の音源を
聞きまくる
もちろん
ブツブツ言いながら歩く彼を
凝視しないものはいない
そして暗記は
電車の中で
バスの中で
歩きながら
食べながら
極めつけは
車の運転中
信号待ちの細切れ時間
信号が赤になれば
すぐに
本を取り出して
本が
ボロボロになるまで
必死に暗記した
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その結果が
高校入試問題の結果に
現れた訳だが
彼の目的は
当然
高校入学ではない
本当の目的である
「英語で
詞を自由自在に書ける」
というレベルには
到底
至って
いなかった
というより
日本という国に暮らしていて
英語を
習慣にしていなければ
色々なことを
根こそぎ忘れてしまうかもしれなかった
そして
それは
時間が経つ程
明らかになっていく
そこで
彼は
ひとつのアイデアを思いついた
~ 2 B Continued ! ~
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次回、1/24号は「英宅」です。
お楽しみに!
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Tips □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
■影響を受けたもの・ひと
「去年読んだ本ベスト5(6)」
・「空手バカ一代」梶原一騎原作、つのだじろう・影丸譲也画
世の中には、色々なすごい人がいるものですが
この方は、きっと、
すごい人達から「すごい人」と称されてる方だと思います。
その大山倍達氏は、空手家、そして格闘家ですが
なんかもっと、そんな言葉でくくりきれない
ものすごい霊気(あえてそう言います)に包まれた方だと思っています。
一番有名なのは牛と闘ったことだと思いますが
普通、牛と闘おうと思いませんよね?
しかも、ただの牛ではなく、猛牛です...
しかも、
勝ちます。
しかも、
映画になってたりします。
全世界に渡り、世界の格闘家と対戦しますが
全然、負けません。
一度、負けることがありますが、
その後の修行で結果的に事実上「勝ち」になっていったりします。
でも
これだけじゃ
「なんだ、強いだけの人なのね」
「クレイは、単に格闘技好きなのね」
って話になってしまうのですが
僕が一番心を動かされたシーンは
ここです。
太平洋戦争に駆り出され、
死を覚悟してお国のために闘おうと思っていた彼でしたが
やがて終戦を迎え、
ポッカリ穴の空いた心で過ごし
すさんだ生活を送っていました。
が、
そんなある日
店番をまかされた本屋で、ある本と出会います。
吉川英治著「宮本武蔵」です。
この本に書かれていた
武蔵の「道を極める」生き様に
痛く感動した彼は
それまでの生活を改めると同時に
若いときからやっていた空手を再開し
山にこもって修行します。
※この方は大昔の人ではありません。
ここでの修行は
孤独や禁欲との闘いでした。
このことについて後年彼はこう語っています。
「私が言いたいのは、
それほどのことを自分に課した空手家が他にいただろうかということ。
いたとしても、それを実行し、
最後までやり遂げた者はおそらく一人もいないだろう。
だから私は相手が誰であっても絶対に負けない自信が出来た」
もう一つ
別の本からの引用ですが
「金儲け」について、ある社長との会話です。
「なんだって空手の修行なんかするのか。
今はいくら強くても富と結びつかない。
大山君、悪いことは言わん。
私と一緒に事業をやり、金を儲けようじゃないか」
「社長、理屈では、あんたの言う通りでしょう。
でも、
何人も居る日本人の一人くらい理屈の通らん男が居ても言いじゃないですか。
金に執着するな、信念のみに生きろと親に言われてきました。
私の執念とはもちろん空手です。
一度捨てた命を空手追求に懸けてみたい」
この文章は
「大山倍達 世界制覇への道」
という本からの引用ですが
「空手バカ一代」は
マンガです。
一冊手に入れたら、そのまま読み進んで行ってしまうこと間違いなしです。
名前が示す通り
愛すべき「空手バカ」の生き様を凝縮した
様々な人達へのメッセージです。
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最近、
自分の音楽活動についてあまり書いていませんが
別に深い意味はなく
本人は元気に腹一杯音楽しています。
これからは
「言う」より「やる」方に
重心を傾けたいと
ちょっとだけ
思っています...
と、
カッコイイこと
言っちゃったりしてますが
やってることや
言いたいことが
うまく
言葉にならないだけかもしれない(笑)
もちろん
進展ありましたら
ご報告させて頂きますので
よろしくお願いします!
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No.39『ネタにされた英文法(4)』
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