レバレッジ/運命を拓く/中村天風

東郷平八郎氏/ 原敬氏/ 松下幸之助氏/稲盛和夫氏/広岡達朗氏
らが、師と尊敬した中村天風氏。
日露戦争からの帰還後、30歳の時に結核を患い、病を治すヒントを
見つけるため西洋を旅するが、ふとしたことからヨーガの達人と出会い、
ヒマラヤで修行。
この本は、その修行の頃の話がよく出てくるが
長生きしないと悲観していた天風氏が92歳まで生きるようになったことの
原因の多くは「心」の持ちようにあるといったことを痛烈に感じた。
世界的に有名な啓発本「思考は現実化する」と
言ってることの大枠は近い気がしたが、
もっともっと厳かな気持ちにさせられる。
以下は
運命を拓く―天風瞑想録
中村天風著のレバレッジです。
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人間の健康も運命も
心1つの置きどころ
簡単に得たものは
失いやすい
偶然の機会でインドに行った
それまでは
心の行う思い方考え方が
人生の万事をよくも悪くもするのだということを
知らなかった。
インドで病のため体が弱った時に
先生が
「お前は、世界一の幸せ者だな」
としみじみ言った
その意味が分からず
「私は世界一不幸だと思っています
今まで何もたいした悪いことをしてないのに
こんな病に取り付かれて苦しんでいるのですから」
「おい、よく考えろ
苦しみながらも死なずに生きているじゃないか
その荘厳な事実をなぜホントに幸せだと思わないのか
生きているのは、まだ造物主が殺す気がないkら
見守ってくだされているのだ」
蒔いた通りの花が咲く
「お前はこの世に何をしにきたのか分かるか」
「分かってはいますが、言葉にできません」
一ヶ月首が回らないくらいはり倒された
半年かかって
「人間は、宇宙の進化と向上に順応するために生まれて来たのだと思います」
「うん、よく出来た」
不弧(こならず)
ひとりでいるのではない。
常に全智全能を持つ宇宙霊というのに包まれていて
それと結びつく命を自分が持っているのである
それだけのことが心の中にしっかり決められれば
たいした努力をしなくても
恵まれた幸せな人生を作り上げることが出きる。
よく考えてみれば
易しいこと。
心のあり方が人生を支配する
人生をあまりむずかしく考えない方がいい。
難しく考えると分からなくなる
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日々我々は新しく生まれていて
朝ごとに甦っている
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何でもないと自分が思っていて
それが直接的には自分の心の態度を
そして結果において
人生や生命に大きな影響を与えるもの
それは
日常便利に使っている「言葉」である。
インドの山の中で

オレはお前に
「How do you do today?」
と聞くと
「I’m not quite well」
と答えるが、それを言ってその時、楽しいかい?
言葉によって
気持ちがダメにされたり
鼓舞奨励されたりする事実を分かってないな。
具合が悪いとき
具合が悪い
と言って治るか?
自分の言葉に自分が尊敬を感じられるような
言葉を言ってるか?
自分ばかりでなく
聞いてる人にまで
悪影響を与えてしまう。
二〇三高地で
ひとりは足を撃たれた
ひとりは肺を打ち抜かれた
あとで病院に訪ねてみると
足を撃たれた方が終止痛い痛いといいながら、死んでしまったという。
肺を撃たれた方は「大丈夫です」と言って笑っていた。
これなら、助かるだろうと思った。
人間は
言語活動という
ありがたいお恵みをもらっている
この恵みを乱暴に使ってはいけない。
痛いのは「痛い」でいい。
でもそのあと
痛くて死にそうだ
もうダメだ
というのは、まずい。
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現代人は心の動きを
4割か5割程度しか使っていない
まいた種の通りに花は咲く
造物主の心とは
真・善・美(ダンテ・組曲より?)
誠とは
一点の嘘偽りのないこと
筋道が少しも乱れていないのが誠
善とは愛情
美とは調和のこと
美人の顔も照らせば犬の糞も照らす
太陽のように普遍的な気持ちで愛さなければダメ。
天才はやりっ放しにしとけば凡人に
凡人は立派な修行を積めば驚くべく人間に
病は忘れる事によって治る。
心の態度を崩さない事
心に心配事があったら
クンバハカ(ヨガ)をして吹き消してしまいなさい
今の人は
自分がある程度努力して
それが実らないと運命のせいにしてしまう。
が、人間の力でどうすることも出来ないことなんて
そんなにたくさんはない。
見てくれは流行を追ってるくせに
心は数千年前と同じ事をやっている
仏滅に生まれたらどうするのか?
大安の日まで待って下さいなんて言えない。
人生はもっと自由な世界に活かせなければ
嘘じゃないか
自分の心を積極的にして活きるという方に
自分の心を決定しなさい。
そうすれば天命なんてものは
きわめてわずかしかない。
腹立つな悲しむなとは言わない
でも
腹立つ事悲しい事があったら
瞬間にそれを外してしまえば良い
心を汚さないように気がついたらそれを拭う
事業に失敗しても
心構えなり、方法なりに大きな間違いがあったことを
教えてくれてるんだなと思いなさい。
人生は心1つの置きどころ
どんなことがあっても迷信に陥っちゃ行けない
迷信とは人間として恥ずかしい事
肉体を鍛え
心をしょっちゅうキレイにする
今日一日
怒らず、悲しまず、恐れず
を実行したか
朝起きるとまずにっこり笑う
もうくせが付いてるからひとりでににっこりと笑う。
今日一日この笑顔を壊すまいぞ
と自分に約束
多くの人は知ってなければならない事は知らなくて
知ってると害になる事を知っている。
女の人も
すっかりおばあちゃんになると
「お寺参りをすることのみが楽しみで」
何を言ってる。
いくつになってもいかなる場合も自己向上を
怠らないようにする事が自分の生命の本来の理想の生き方。
我々の生命は常に
のびようとしている
人間は健康でも運命でも心がそれを乗り越えて行くところに
生命の価値があるのだ!
陽気の発するところ金石もまた透る
心を決して消極的にしてはいけない
若々しい力強い精神状態を常に自分の心に持たせるのだ
常に戒め励まして行かなければならない
人の人生は宇宙の創造を司る宇宙霊と一体である。
そして人の心はその宇宙霊の力を自己の生命の中へ
思うがままに受け入れ能う働きを持つ
しかもこうした偉大な作用が人間に存在しているのは
人は進化の原則に従い、
宇宙霊とともに想像の法則に順応する
大使命を与えられ得ているがためである
私は心から喜ぼう
この幸いとこの恵みを!
私は今
人の世のために何事かを創造せんと欲する意欲に燃えている
そしてかくのごとくに意欲を燃やしていれば
いつかは、宇宙霊は私に何をなすべきかを教えたもうに
決まっている
信念を強くするには
信念を煥発すること
熊沢蕃山が書いた詩
憂きことよ、なおこの身につもれつもれ
オレは決してそれに負けないぞ!
という気持ち。
蕃山は貧しかったが
山二つ超えて武士が聞く講義を垣根越しに聞いていた。
ある日
講師が
「山二つ超えてくるのは大変だ。うちの馬小屋に住まないか?」
と言った。
が、
「山二つ超えてくることに辛抱甲斐があると思ってます。
ご厄介になっては大して疲れも感じない
二つ山を超えてくる、これが一番励みになります」
この話を聞いて
このままではいけないと思い
家出した。
今の人達は
苦労を楽しみだと思ってない。
「先生の話を聞いてから憂いがあっても負けなくなりました。
病があれば、ああ、ありがたいな。
自分の生き方の悪いところを教えて下さってるんだ
憂いこと、苦しいこと、こちらから引き受けてする気持ちが出てきました」
凡人というものは
環境をやたらに呪い、
運命をやたらに悲観している
心が積極的であれば積極的なものを
心が消極的であれば消極的なものを
引きつける
生きていることが憂いだと言う人がいる
そういう人は造物主が早く死ねるようにしてくれる
考えてみよう
一日中、偽りなき時間を送っているか
よりよき世界に住もうとするときに
名誉や利欲はいらない
ロックフェラー
「私は屋敷は持ちません。
ニューヨークのマンションの一隅を使っています。」
「そんな狭いところでいいんですか?」
「だって四人きりですから」
「自家用車も必要ありません。
手を挙げればタクシーが来ます」
「時計は狂わなければいいんです」
と言ってみせてくれた時計は
祖父が15円で買った剥げかかった時計だった
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はたから
失敗するだろう、乞食になるだろう
といわれたが 
身分を捨ててこの仕事をやりだした
この世の中に正しいことを教えようとするのに
断じてそれが失敗するはずがない
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一番戒めなきゃ行けない重大なこと
それは
恐怖
クンバハカで吹き飛ばしてしまいなさい!
恐怖すれば現実化する
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第一に必要なことは
何事にもやたらに悲観したり心配して
すべのことを消極的に思ったり
考えたりすることを
やめること
人間はこの世に
悩むために来たのではない
心配を重ねて
神経をすり減らして死んだのは自殺に等しい
自分の親切を人が感じないと
「恩知らず!」
自分の仕事がうまくいかないと
「一日中がっかり...」
これらは、ただただ死ぬ時期を早めるだけ
カント、ヘレンケラー、平田篤胤、貝原益軒
見るからに体が弱そうな人達でも
長生きし、人の為に仕事をしている人達がたくさんいる
勇気の抜けたのは誦句にならない
寝がけに誦句集のどれでもいいから
開けて読みなさい。
読むだけでも気持ちの掃除が出来る
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理想というのは
立派な宗教である
だから理想を持つ人は
神や仏という目標を定めて
信仰する必要はない
理想の中に生きている生き方が
気付かないうちに
立派な宗教的生き方をしているからである
通常は
自分のことばかりを
神に祈る。
が、
この世の多くの人達の幸せ
これ以外
神の前で祈ることはない。
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一、はっきりと明瞭に自己の欲する物事を決定すること
二、行ったん決定した以上は、みだりに変更せぬこと
折あるごとに
自分の希望するところ、求めるところを
実現する!実現する!
と繰り返し自己自身に言う。
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clay
2nd Album 「S/N」out now!
ピックアップナンバー
愛している
運命を拓く―天風瞑想録

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